バレンタインデー[6]

中がむさるのでいつも少しだけ開いている窓に耳を当てる。
かすかだが、倉庫の中から聞き慣れた声がする。
『中に佳織が居る』直感で俺はそう思った。
他に誰が居るのか、何のためにこんなところに居るのかも全然わからなかったが、
俺はとりあえず佳織のことが気になった。
窓を全て開き、静かに中に入った。
薄暗い倉庫の奥から、佳織の声と、男の声が聞える。

・・・・あの声は、多分吉村先輩だ。
俺はいきなり不安になった。『まさか』・・・・そこから先を考えたくなかった。
一歩ずつ足を進めると、佳織の声が徐々に鮮明に聞えてくる。
「せ、せんぱいっ・・・やめてくださいっ!!
痛い、痛いっっ!・・・・・いやぁっ・・・」
はっきりそう聞えた。俺は一目散に走った。

目の前に広がった光景を俺は信じたくなかった。
佳織は無理矢理ジャージを脱がされ、タンクトップとブラをまくりあげられて、
片方の乳首をしゃぶられ、もう片方の乳房を強く揉まれていた。
もう片方の手は、・・・・パンティの中だ。


「おい!やめろよ!!!」と、俺はおもわず叫んだ。
「け、賢ちゃん・・・・・」ひどく涙で汚れた顔で俺を見る。
「何・・・やってるんスか・・・?吉村さん・・・」
「え、何っておまえ、いつまで誘ってもダメっていうからガマンできなくなってさぁ。
お前はいいよなあこんな女と毎晩ヤれるんだk」
聞き切る前に、俺は小柄な吉村さんの胸倉をつかみ、
そのまま持ち上げたあと、地面に叩きつけた。
そして、頭をギリギリかすれて、地面をおもいっきり踏みつけた。
「2度とこんなことしてみろ・・・・今度は・・・はずさないからな・・・・」

震えが止まらなかった。殺してしまいたかった。
しかし、今そんなことしても、佳織には余計辛い思いをさせるだけだと思った。
自分を制御できるうちにここを出よう、と思った。
とりあえず何かされるとまずいので、腹におもいっきり蹴りを入れて、
吉村さんがうずくまっているうちに佳織に近づいた。
「ごめん、気付かなくて・・・・」
そういって佳織を強く抱きしめたあと額にキスをして、乱れた服を直した。
「あ・・・ありがとぅ・・・・・・」
まだ泣き止んでいない佳織の手を引いて、外に出た。
佳織はタオルで顔を隠していた。
「俺、部室に鞄とりにいってくるわ。
佳織のも持ってきてやるから、ここで待ってな?」
『こくり』と頷く。俺は急いで部室に鞄を取りに行き、佳織のもとへ戻った。
「待たせたな。・・・アパートかえっぞ。」
「うん・・・」
少し落ち着いたのか、もう泣いている様子は無い。・・が、目は真っ赤だ。
「あ、ちょっと待って。」
「ん?どうした?」
「吉村さん・・・・に、・・・・ね。」
そういって佳織は倉庫の中の吉村さんのところに行った。

そして、まだ腹を抱えて痛がっている吉村さんに声をかける。
「先輩!」かなり怒っているかんじだった。まぁ、無理はない。
「ゲホッゲホッ・・・・か、佳織ちゃん。ご・・・ごめ・・・・・」
半笑いで、たいして反省してもいないようすで佳織に言う。
「土下座してください。生半可な謝罪なんていらないんです!!」


昔からかなり気が強い佳織、近所のヤンキーが夜中にバイク乗り回してると
すぐ文句言いに行ったり、生徒に手を出そうとしていた先生のことを校長に話しにいったり、
不登校になった女子の事を十数人のいじめっ子に1人で問い詰めて謝罪にいかせたり・・・
とにかく、すこしぐらいのことでへこたれるやつじゃない。
いまはもう『良い主婦』ってかんじだが、佳織のおばさんも
昔は結構すごかったらしいからな。
娘にもそういう血が流れているのだろうか・・・。
『さすが・・・』と思ってみていると、先輩はすんなり土下座した。
「ほ、ほんと・・・もうゴメン、もうしないから・・・」
反省の色なんてどこにも見えないが、とりあえず吉村さんは土下座をした。
「・・・頭あげてください、先輩」少し穏やかな声で佳織は言った。
許してもらえたと思ったのか、吉村さんは頭をあげる。

すると、佳織は思いっきり左手をふりかぶって、吉村さんの右頬にビンタを張った。
「ざけんな!!!『もうしないから?』・・・馬鹿じゃないんですか?
そんな言葉信じられませんよ。変態!」
そういって、佳織は吉村さんの髪を鷲掴みにし、顔面におもいっきりパンチを入れた。
バスケで鍛え上げられた体が繰り出すパンチは、俺でも耐えられない痛さだ。
それに、いまのは思いっきり入っただろう・・、
「うわ〜・・・」と俺はおもわず目をそむけた。
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