彼氏に振られた妹と[2]

俺は「せめて服くらい着替えろよ。」と言って、
Tシャツとスウェット地のハーフパンツを出してやった。
妹はいちおう「向こうむいててね。」と言いながら、
でもそれほどこっちを気にすることなく、背中を向けて着替え始めた。
俺の部屋は狭いワンルームタイプなんで、着替えてる妹との距離は近い。
俺は大人になってから初めて見る、妹の下着姿に目が釘付けになった。

妹は上下お揃いのピンクの下着をつけていて、それはたぶんその元彼のために選んだものだろう。
そー思うとまた無性に怒りがこみ上げてきた。
でも頭の片隅では、着替えている妹の下着のピンクと白い肌のコントラストに妙に興奮し、
妹に対して同情以外の感情が芽生えていた。

さすがにそのまま見ていたら、着替え終わった妹と目が合って気まずくなると思ったので、
途中からは後ろを向いてテレビを見ているふりをした。
妹は着替え終わると「お兄ちゃん、ベット半分借りるね。」と言ってベットにもぐり込んだ。

俺は「俺下で寝るからいいよ。」と言って、床に大き目のクッションを二つ並べて、
クローゼットから使ってなかったタオルケットを出して寝ることにした。
妹は何度も悪いからと言って、最後には自分が下で寝ると言い出したが、
俺は「いいから早く寝ろ。」と言って電気を消した。
次の日たまたま妹は店が休みだったけど、俺は仕事の予定だったので、
それに気がついた妹は最後に「お兄ちゃん明日仕事なのに遅くまでごめんね。」
「今日はほんとにありがと。お休み。」と言って、やがて軽い寝息をたてて寝てしまった。

妹はすぐに寝てしまったようだけど、俺はなかなか寝付けなかった。

怒り、悲しみ、動揺、興奮、いろんな感情が剥き出しになって、
酔いも醒めてくると頭痛がするほどいろんなことを考えた。
妹との懐かしい思い出や、自分が今まで付き合った彼女としたケンカのこと、
そして見たことも無い妹の元彼に、妹が辱められている姿・・・

暗闇に目が慣れると、部屋の中の様子は手に取るようにわかる。
妹はたまに寝返りをうって、タオルケットの端から足を出したりしている。
そんな妹の様子を見たり、ボーっと天井を眺めながらとりとめもないことを考えて
なかなか寝付けない俺は、そういえば歯も磨いてなかったことを思い出し、
でも今動くと妹が起きるかもと、どうしたものか考えあぐねていた。

しばらくシーンとした時間だけが過ぎる。時計のカチッカチッという規則的な音が響く。
すると蒸し暑くて寝苦しかったのか、突然妹がムクっと起きだした。

ビックリしたおれが声をかけると妹は「なんか気持ち悪い。お風呂に入る。」と言って、
ベットを降りていきなり着ているものを脱ぎ始めた。
俺は慌てて妹をユニットバスの方に連れて行って中に押し込んだ。
やがて中からシャワーのくぐもった音が響いてきた。

普段の(俺が知ってる実家での)妹は、どっちかといえばきちんとした性格で、
たとえ家族であっても、誰かの前で着替えたり服を脱いだりしたことはない。
ところがその日の妹は、彼氏と別れてなにもかもが面倒くさくなってしまったのか、
俺の存在が薄れているのか、平気で俺の前に下着姿を晒すので、
俺は不必要にドキドキして、今まで想像もしなかった考えが頭をよぎった。
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